みやじ整骨院コラム

2019.04.08更新


 
ストレッチやヨガは、妊娠中や産後に行われる

運動として推奨されています。


 
ストレッチは、筋肉の質と柔軟性を維持し、出産における骨盤周りのケアに

なるとともにリラクゼーション効果も併せ持っているとも言われています。


では、妊婦さんがストレッチをする際にはどんなことに

気をつければいいのでしょうか?
 
 
 
 
危険度の認識


 
妊娠期間中というのは「体重の増加」や「重心の変化」「ホルモンバランスの乱れ」

など、体のさまざまところに変化が起きてきます。


 
これらの変化は、個人差があるため、全ての妊婦さんにとって

”安全”で”効果的”な運動というのは存在しません。


 
  痛み
  子宮収縮
  出血、破水
  息切れ
  動悸、頻脈(心拍数の低下)
  嘔気、嘔吐
  むくみ
  しびれ


 
ストレッチや運動で上記のような症状があらわれた場合は

すぐに中止し、医師の判断を仰ぐ事が必要です。
 
 
まずは、「安全」が第一ですので、決して無理しないようにしてください。
 
 
 
 
妊娠時のストレッチのポイント
 
 
  ①「腰が反る」ストレッチはNG


  ②長時間の「仰向け姿勢」はNG


  ③過剰に伸ばすストレッチはNG
 
 
 
 
<①腰が反るストレッチはNG>


 
妊婦さんは通常時よりも体重が増えています。


 
これは胎児の成長や脂肪組織の増加、乳房の膨張

などによって起こっています。


 
この大部分は「体の前面」で起こってくるため、

重心が前方に変位していきます。


 
そしてこの重心の変化に対してバランスを保つために、

腰部の筋肉に対しては大きな負荷がかかってきます。


 
したがって、腰が反る(腰椎が前弯する)動きなど、

腰部に負担のかかるストレッチは原則NGです。


 
 
 
<②長時間の「仰向け姿勢」はNG>
 

 
妊娠が進むと胎児が大きくなり、子宮の大きさも増大してきます。


 
長時間の仰向け姿勢は、子宮の大きさと重さが腹部にかかり、

大動脈と腹部大静脈が圧迫してしまいます。


 
これによって、血液の流れが阻害されて「低血圧の兆候」

が見られることがあります。
 

これを「仰臥位性低血圧」といいます。


 
おおよそ3〜7分程度の時間で発生し、息切れ・めまい・頻脈・吐き気

などの症状が起こります。


 
胎児の低酸素症や不整脈を生じさせてしまう危険性もあるため、

くれぐれも注意してください。


 
ストレッチは、座位もしくは横向きに寝た状態で行ってください。
 


 
 
<③過剰に伸ばすストレッチはNG>


 
妊娠中はホルモンの分泌量も過多になります。


 
女性ホルモンである
 
  エストロゲン
  プロゲステロン
  リラキシン
 
といったホルモンは、結合組織である靭帯等の構造をゆるめ、

関節を不安定にしてしまうことがあります。
 
 
本来の役割は、出産時の産道を確保するために

骨盤周りの靭帯構造を緩めることにあります。


 
しかし、ホルモンは血流に乗って全身に運ばれる以上、

どうしてもその影響が全身に及んでしまうことがあります。


 
したがって、痛みを感じるくらいの強いストレッチや反動をつけた

動きなどは、妊娠時期には不適切なものとなります。


 
 

以上が、簡単な注意点となりますが、妊娠中は様々な変化が体に起こるため、

ストレッチをする際には、医師にご相談されることをお勧めします。


 
何より大切なのは「安全」であることを忘れないでください。

 

 

 また、妊娠中は体型の変化によって、肩こり・腰痛に悩まされる方が

増えるのですが、「妊娠中なので治療はできないのでは」と思い、

仕方なく肩こり・腰痛を我慢している方も多くいらっしゃいます。

 

当院では、妊娠中の方でも問題なく治療できますので、

お気軽にご相談ください。
 

投稿者: みやじ整骨院