みやじ整骨院コラム

2020.08.31更新

脱水症予防に大切な「正しい水分補給」

 

運動を続けていると必ず体温が上昇します。

夢中になって運動を続けているうちに強い疲労感を感じたり、頭痛がしたりと

体に異変を感じることもあると思います。

 

このとき、体は知らず知らずのうちに脱水症状を起こしていることがあります。

そこで、今回は予防としての正しい水分補給の仕方をご紹介します。

 


 脱水症状の原因・症状の特徴

 
 
運動を行うと体温が上昇しますが、体は汗をかくことで上がった

体温をもとの状態に戻すように調節します。

 

汗をかくために血液は皮膚に送られますが、運動強度があがると

皮膚だけではなく動きの激しい筋肉にも酸素が必要となり、

血液が筋肉にも流れるようになります。

 

皮膚から水分が蒸発し、さらに血液が必要になった状態で

運動を続けると、汗をかくたびに血液中の水分が減ってしまい、

血液の流れが悪くなってしまいます。

 

粘性が高まった血液は流れを悪くするだけではなく、血液量

そのものも減っているため、体にたまった熱を逃がすことや、

筋肉を動かす機能が低下します。

 

体が水分不足になると筋肉のみならず、頭痛やめまい、

吐き気など体調に変化が現れます。

 

  ・筋肉が疲労して、けいれんを起こす
  ・のどの渇きから倦怠感(疲れたと感じること)を起こす
  ・頭痛、めまい、吐き気、大量の発汗などが起こる
  ・さらにひどくなると意識を失う


水分不足の状態をそのままにしておくと、やがて脱水から

熱中症へと症状が移行していきます。

 

熱中症は炎天下の夏特有のものではなく、湿気の多い時期や

曇りの日でも起こることがあるので注意が必要です。

 


 適切な水分補給は熱中症予防にも効果的


 
運動中に水をたくさん飲んでお腹が痛くなった経験はありませんか。

これは水の飲み方に原因があります。

 

運動を始めてしばらくすると、体にたまった熱を下げるために

水分が必要になりますが、のどの渇きを感じない程度であれば、

ついつい後回しにしてしまいがちです。

 

のどが渇いたと感じたときには、体はかなりの脱水状態にあるため、

一度に多量の水分を飲んでしまうことになります。

 

一度にたくさん飲んでしまうと胃に水分がたまってお腹が重くなり、

痛みを感じたり、体がだるく感じられたりすることがあります。

 

このようなことを予防するためにも30分を超えて運動を続ける場合には、

運動を始める前と終わった後だけではなく、運動中にもこまめに

水分を補給することが大切です。

 

適切な水分補給の目安は次のとおりです。

 

■水を飲むタイミングと量

 

  ・運動を始める30分前、250~500mlを何回かに分けて飲む
  ・運動中は20分~30分ごとに一口~200ml程度を飲む
  ・運動が終わった後は減った体重分を補うように何回かに分けて飲む


■飲み物の温度

 

  ・あまり冷やしすぎないこと。常温もしくは8~13℃程度に冷やしたもの


■飲み物の成分組成

 

  ・塩分0.1~0.2%程度
  ・糖度2.5~3%程度

 


糖度が5%を超えると水分の吸収率が低下するといわれています。

市販のスポーツドリンクを飲む場合には糖分濃度を確認し、

水で薄めて飲むとより体への吸収が早くなります。

 


 水分補給だけでなく、塩分・糖分の補給も忘れずに

 
 
体から発散される汗は塩分を含むので、運動を続けると

水分と塩分が不足します。

 

水分補給をするときは、あわせて塩分の補給も行いましょう。

塩分を一緒にとると水分の吸収速度がより早くなり、

脱水症状も改善されます。

 

スポーツの現場では大きな水筒の横に、梅干や塩などをおいて

塩分を補給できるようにするなどの準備をします。

 

スポーツドリンクはもともと塩分を含んでいるので、

水分補給と塩分補給を同時に行うことができます。

 

また運動を長く続けているとエネルギー源が少なくなってくるため、

糖分をとって運動時のエネルギー補給をするとより効果的です。

 


 水分補給できているかをセルフチェックする方法

 
 
運動中にどのくらい体の中の水分が失われたかは、運動前と運動後に

自分の体重を量ることで簡単に確認することができます。

 

運動前の体重と比較して、失われた水分量が体重の2%を

超えないようにしましょう。

 

たとえば運動前に体重が50kgの女性であれば、1kg以内の

体重減少に抑えるようにします(運動後は49kg)。

 

体重の2%以上の水分が失われると、体温が著しく上昇し、

筋肉の温度が上がって熱っぽくなり、効率的に筋収縮

することが難しくなります。

 

また明らかに競技能力が低下することがさまざまな

研究から報告されています。

 

 

この他にも尿の量と色を目で確認することでも正しく水分補給が

できているかを確認することができます。

 

いつもよりも尿の色が濃く量が少ない場合には、代謝産物が多く、

もっと水分をとる必要があります。

 

色が薄い黄色であれば、水分の代謝バランスがよい状態です。

 


 水分補給のポイント・注意点


  ・のどが渇いたと感じる前に水分補給をする


  ・飲み物の糖分濃度に注意し、必要に応じて水で薄めて飲む


  ・飲みすぎは消化器官に負担をかけるので、適時適量を心がける

 


正しい水分補給で脱水症状や熱中症を予防し、よりよい身体の

コンディションを保って楽しく運動しましょう。

投稿者: みやじ整骨院

2020.08.18更新

運動効果や運動によるダイエット効果を期待する場合、

避けるべき時間帯があります。

運動をすべきでない時間帯と、運動効率のよい時間帯を把握して、

効果的な運動習慣を取り入れていきましょう。

 

 

運動してはいけない時間帯

 

「食後」

 

運動の種類に限らず、食後30分以内や極端な空腹時は、

過度な運動は避けることが大切です。

食後の体は、食べ物の消化吸収のために胃腸に血流が集中しているので、

この状態で運動をすると筋肉にもより多くの血流を送らなければならず、

本来必要である胃腸への血流が十分に行き渡らなくなり、

消化不良を起こしやすくなります。

 

「空腹時」

 

反対に極端な空腹時には血液中の糖分が不足し、十分な

エネルギー源が確保できません。

エネルギー源の乏しい状態で運動を続けると、人によっては

めまいを起こしたり、注意力散漫になってケガをしたり

といったリスクが起こります。

早朝に運動を行う場合も、軽食やスポーツドリンクなどの

糖分を含む飲み物、バナナなどの果物をとった後に行うと、

これらのリスクを下げることができます。

 

「眠る前」

 

仕事などで忙しくどうしても夜しか運動時間が確保できないという方も、

なるべく就寝直前は避けましょう。

寝る直前に激しい運動を行うと交感神経が活性化し、

寝つきが悪くなってしまいます。

就寝前は、運動というよりも、副交感神経が優位になるような、

リラックスしてできるストレッチなどがオススメです。

 

 

ダイエット効率を考えると食前の運動も控えるべき

 

運動に適さない時間は上記の3つですが、ダイエットの観点で考えると、

食前の運動も避けた方がよいでしょう。

 

運動をすると気分もスッキリし、身体も心地よい疲れを伴い、

おいしいものを食べたくなりますが、運動直後に食事を

してしまうと必要以上に食べ過ぎてしまう傾向があります。

 

また、運動してからしばらくは体脂肪を燃焼しやすい状態に

なっていると考えられていますので、運動直後に食事を

とってしまうと、せっかくの脂肪燃焼作用が、食べ物の

消化吸収活動へとシフトしてしまいます。

 

運動後には水分を十分取ってクールダウンを行い、

時間をおいてから食事をするということが大切。

 

ダイエット目的で運動するならば、せめて運動後30分程度は

時間をあけて食事をするようにしてください。

 

 

運動の効果が高い時間帯は午前中

 

朝の時間帯は運動効果が高いです。

朝に何も運動をしていない時と比べ、基礎代謝が10%程度

あがった状態で日中を過ごすことができると言われています。

 

ただし起床直後は体が十分に起きていないため、ウォーミングアップを入念に行い、

軽食などをとって空腹状態を改善してから運動を始めると良いでしょう。

 

また、朝の時間は比較的自由に設定できるところも大きなメリットです。

夕方や夜、帰宅後に運動を行おうとしても日中の予定次第では、

そういった時間が取れなくなってしまうことも考えられます。

 

その点、朝の時間帯は仕事や急を要する予定が入ることも少なく、

自由に時間をマネジメントできる利点があります。

 

朝に運動を継続して行うために、日頃の生活習慣を見直し、

睡眠不足にならないように夜更かしを控えるなど工夫してみてください。

 

 

朝の運動が難しい場合は、お昼休みに簡単な運動の継続を

 

朝の時間帯も難しく、夜帰宅してからは運動する時間がない人は、

昼食時間の直前・直後はさけていただきたいところですが、

仕事の合間やお昼休みなどを上手に利用して、体を動かしてみましょう。

 

もともと日中はエネルギー代謝が活発であり、

体を動かす時間としては適しています。

 

昼食との兼ね合いが難しい点は否めませんが、ごく軽い運動に

とどめるなら食後でも問題ないでしょう。

 

 

 

せっかく運動するのであれば、皆さんのライフスタイルにあわせて、

運動に適した時間帯を選んでみてください。

投稿者: みやじ整骨院