みやじ整骨院コラム

2018.10.15更新

 

ゆっくりじわ〜っとストレッチを行うと、筋肉の柔軟性は向上します。
 
では、この柔軟性はいつまで持続するのでしょうか?
 
 
 
 
ストレッチ後の筋肉の状態


 
Magnussonら(1998)は「ハムストリングスへのストレッチ」

に関する研究を行っています。
 
ストレッチの内容は
 
「90秒間キープ」その後、「30秒の休憩」を5セットとなります。


 
そして、5セット終了後に「筋肉の抵抗値」を調べたところ、

約13%の減少が見られ、筋肉が柔らかくなったことがわかりました。
 
しかし「1時間後」に同様の計測をしてみると、
 
開始時の「抵抗値」とほぼ同程度の値に戻っていることがわかったのです。
 
 
同様の研究は他にもあります。
 
こちらはHughら(1992)が実施した「ハムストリングスへのストレッチ」です。
 
この実験では「45秒間キープ」を行っています。
 
ストレッチ後の筋肉の状態を調べてみたところ

「筋肉の粘性と弾性要素」は約15%減少したことが確認されました。
 
しかし「10分間」の休憩の後に再び筋肉の状態を調べてみると、

ほとんど開始時の状態と同じであったと言われています。
 
 
一般的なストレッチだと、持続効果はおよそ「10分程度」なんですね。
 
このことから、単発のストレッチだと「ストレッチ直後は柔らかくなるものの、

その柔らかさは長期間持続しない」と考えられています。
 
 
 
 
これは運動前のストレッチの有効性にもつながります。
 
単発のストレッチは


 
「筋肉の柔軟性」を向上


「筋肉の出力」を低下


 
させることがわかっていますが、その持続時間自体はおよそ「10分程度」です。
 
つまり、その時間帯にトップパフォーマンスを持ってこなければ、

ストレッチは運動に対して大きなマイナスとはなりません。
 
もちろん


 
 筋肉が冷える(体温が下がる)


 副交感神経が優位になる


 
など多少の弊害は想定されます。
 
しかし「筋出力の低下」をいたずらに恐れてストレッチをしない、

という選択はよくありません。
 
運動前のストレッチに関しては、キープ時間を

10〜15秒程度に留めておくことが重要となります。
 
 
 
このことは一方で、軽いストレッチを「高頻度」

行うことの大切さも表しています。
 
特に野球やソフトボールなどの「動かない時間」が多いスポーツは、

こまめにストレッチを行うことが大切です。
 
イチロー選手が常にグラウンドでストレッチを

している姿を、よく目にすると思います。
 
 
 
まとめ
 
一般的なストレッチによる筋肉の変化は、およそ「10分程度」だと言われています。
 
これはよく言えば
 
「ウォーミングアップの前半にストレッチを入れておけば、パフォーマンスに大きな悪影響は与えない」
 
悪く言えば
 
「効果がすぐに消失してしまうからこそ、運動時はちょこちょこストレッチをしなければならない」
 

となります。
 
今後は、以上のことを踏まえ、ストレッチして行きましょう。
 

投稿者: みやじ整骨院