みやじ整骨院コラム

2018.04.03更新

私たちの健康をむしばむ深刻な脅威が新たに見つかったそうです。

 

それは睡眠負債

 

朝早くから夜遅くまで働く日本人ですが、あなたは睡眠不足になっていませんか?
 
 
そんな慢性的な寝不足でお悩みの方は、日本人の3人に2人もいるそうですよ。
 
 
毎日の睡眠が、その人にとって必要な時間よりも短いと、

その睡眠不足は徐々に溜まっていきます。

 

その蓄積した睡眠不足のことを「睡眠負債」というそうです。


 
 
仕事でミスをしたり、意外と家事に時間がかかったり、休日は長めに寝てしまう。

 

この中で一つでも当てはまっていたら、睡眠負債を抱えているかもしれません。

 

毎日1~2時間程度のちょっとした睡眠不足でも、それが続くと

いつの間にか積み重なって膨れ上がりあなたを苦しめる、いわば眠りの借金です。


 
 
そして気づかないまま負債が返済不能なほど増えると、突如あなたに牙をむきます。


 
 
例えば、がん


 
最新の研究によって、睡眠負債が、がん細胞の増殖を加速させるとわかってきました。
 
 
さらには認知症


 
睡眠負債が続くと、認知症の原因物質が脳に蓄積しやすくなるというのです。
 
 
今、世界中の研究者が警鐘を鳴らしはじめました。
 
 
スタンフォード大学睡眠医学研究所のウィリアム・デメント元所長によれば、

『睡眠負債が深刻な問題とようやくわかってきました。

本来どんな眠りが必要なのか私たちは見直すべきなのです。』とおっしゃっています。
 
 
この睡眠負債、放っておくと命に関わる病につながることがわかってきました。

 

それは『がん』 日本人の死因第1位の病気です。
 
 
アメリカ、シカゴ大学で、がんを移植したマウスで実験が行われました。

 

定期的に通過するバーで睡眠を妨害したところ、4週間後変化がおきました。
 
 
睡眠負債の状態に陥ったマウスでは、がんが巨大化。

平均で2倍以上の重さになっていたのです。なぜこんなことが起きるのか。
 
 
研究者は、睡眠負債によって免疫細胞の異常が引き起こされたと考えています。
 
 
通常、私たちの体の中にがん細胞が出来ても、免疫細胞が攻撃し押さえ込んでくれます。

 

ところが、睡眠負債になると免疫細胞の働きが低下、

がん細胞がジワジワ増殖してしまうことがわかってきたのです。
 
 
シカゴ大学、デービッド・ゴザル教授によれば、

『私たちの体内では、免疫細胞がまるで「良い警官」のように

がん細胞をたえず見張っています。

しかし、あなたが睡眠負債だとその警官たちは眠ってしまいます。

そうなると、がんは暴れだし増殖してしまうのです。』
 
 
 
睡眠負債によってリスクが高まるのは、がんだけではありません。

 

認知症もそのひとつです。
 
 
認知症の多くを占める、アルツハイマー病。脳にアミロイドβという

老廃物が蓄積することで引き起こされると考えられています。
 
 
これによって、神経細胞が傷つけられ、脳の働きが衰えるというのです。
 
 
アメリカ、スタンフォード大学、睡眠生体リズム研究所、

日本人で所長を務める 西野精治さんによると、西野さんは、

睡眠を3週間にわたって制限したマウスと、制限しないマウスの脳を比べました。
 
 
睡眠制限あり(睡眠負債の状態)のマウスには、アミロイドβが大量に蓄積されています。

 

なぜこんなことが起きたのでしょうか?
 
 
実は健康な脳でも、日中の活動によって老廃物であるアミロイドβが発生します。

 

それは眠っている間に脳から排出されています。

 

しかし、睡眠時間か充分でない場合、排出しきれません。

 

睡眠負債では、この状態が続きアミロイドβが蓄積、

認知症の引き起こす可能性がわかってきたのです。
 
 
『(これまで)睡眠は単なる休息状態と考えられていたんですね。

それ以外の役割がわかってきたのは最近で、特に免疫に関することであるとか、

特にそういう老廃物の除去が強調されたのは最近ですね、

だからこれから色々な疾患でエビデンス(証拠)が出てくると思われます。

(スタンフォード大学、睡眠生体リズム研究所、西野精治所長)』
 
 
私たちを苦しめる数々の病、睡眠負債との深い関係が今、明らかになりつつあるのです。
 
 
睡眠評価研究機構 代表 白川修一郎さんによると、

「認知症は原因物質であるアミロイドβはだいたい認知症発症の

20~30年前から蓄積が始まっている。

働き盛りの年代、30代40代のその頃から睡眠負債の蓄積には気をつけるべきです。」とのことです。

投稿者: みやじ整骨院